インタビュー

馬肉の魅力を120%堪能!恵比寿「うまえびす」の経営者 山本社長に聞く馬肉の楽しみ方

東京・馬肉焼きの先駆け。多くの方から支持を受ける馬肉専門店を経営される山本社長より経営に至った経緯やこれからの馬肉業界について伺ってきました。

山本 孝司さん

株式会社 pous 代表取締役社長
株式会社 Honne-tete 代表取締役社長
1976年大阪生まれ。大阪で2店舗。都内で2店舗の飲食店の経営。また、飲食店のプロデュースやコンサルティング事業を行う。
座右の銘は「一期一会」「因果応報」

BAR業態で飲食店を立ち上げた後、馬焼肉のライセンス展開のプロデュースを行う。その際に馬肉の美味しさに魅了され自身でも馬肉専門店を経営することになる。

現在は大阪2店舗(pizzeria,燻製バル)東京2店舗(馬焼肉専門店・馬肉料理店)の飲食店を経営。

純粋に馬肉って美味しい!そう思ったのです。

本日はよろしくお願いします。早速ですが、お店を立ち上げることになった経緯ときっかけを教えてください。

山本 孝司さん

学生時代から飲食店で働いていたこともあって、28歳のころBAR業態で飲食店を立ち上げました。
大阪と東京で3店舗を経営して、その後pizzeriaをOPEN。6年ほど前に学生時代の先輩が「けとばし屋チャンピオン」という馬焼肉のお店を運営しており、ラインセンス展開のプロデュースの相談があり、お手伝いさせていただくことになりました。
そこで初めて食べた馬焼肉が本当に驚くほど美味しい。あ、ウマ・くて(笑)衝撃を受けたんです。
そして、かなりの量を食べても次の日全く胃もたれしない。味も美味しいし、低カロリー高たんぱく。
美容健康にも良いなどからこれはイケると思いました。
当時東京でも飲食店を運営していたのもあり、けとばし屋チャンピオンのライセンス1号店は、東京で弊社がプロトタイプとして出店してみよう。という流れになりライセンス本部も関わっていた弊社で運営していく流れとなりました。
2013年8月8日に三茶で出したのがそれですね。

当時は東京の馬肉ブームの先駆けのようなお店だったと思います。

山本 孝司さん

馬焼肉は東京では、まだほとんどなかったですね。
その後三茶店も3年目を迎えお店は毎日賑わっていました。
が1年前に外的要因で一時閉店することになってしまい・・・。

2016年の熊本地震ですね?

山本 孝司さん

はい、当時は三茶「けとばし屋チャンピオン」も、2015年にOPENした恵比寿「うまえびす」も熊本から馬肉を仕入れさせてもらっていましたので、馬肉の供給が完全に一時ストップしてしまいました。特に三茶はライセンスルールで仕入れ先は決まっていましたので、熊本地震の影響は大きく一時休業を余儀なくされたのです。
その後2か月閉店していたのですが、仕入れ先の復興の見通しが経たなかった為、苦渋の決断で「けとばし屋チャンピオン」の名前から「うまえびす」に変え営業を再開させてもらうことになりました。

それは大変でしたね。
私も飲食畑なので、そういった時の大変さは本当によくわかります。

山本 孝司さん

はい。でも悪い事ばかりじゃありませんでしたよ。その後復興した熊本の業者様とは変わらず今もお世話になっていますし、大変な時に支えて頂いた業者様や飲食関係者様との出会いのきっかけにもなりましたし。

馬肉の魅力について

そんな美味しい馬肉の魅力についてもっと教えていただきたいです。

山本 孝司さん

簡単に言うと、まず、本当に栄養素が高いのです。低カロリー、高タンパク。最近ブームになっている「お肉の美容効果」これは馬肉は最高です。栄養の数値が圧倒的に高いのです。カロリーは牛肉の1/3、豚肉の1/2、にもかかわらずたんぱく質は倍以上と高たんぱくで栄養満点なんです。

低カロリーで、血圧・コレストロール値を下げる効果もあるとか?

山本 孝司さん

そうですね。
馬肉は通常のお肉よりも良質なたんぱく質を沢山含んでおり、
このタンパク質に含まれる「ペプチド」という成分が血圧を下げる効果があるそうです。
馬肉は、食べれば食べるほど栄養は増え、無駄な脂肪は少ないので、実にヘルシーで健康的。
アンチエイジングにも最適なお肉です。

今すぐにでも食べたくなりました!
そんなに魅力的な馬肉料理。なぜもっとお店が増えないのでしょう?

山本 孝司さん

供給の問題かと思います。まだまだ他のお肉と比べ希少ですし高価な食べ物です。
もっと供給量が増えれば変わっていくかと思います。
いつか、どの町にも当たり前のように馬肉屋さんがある未来になればいいなと思っています。

うまえびすの楽しみ方

それでは、うまえびす。もしお店に来たらこれだけは食べて欲しい!っていうのを教えてください。

山本 孝司さん

そうですね。
三軒茶屋店も恵比寿店も、どちらも生肉と焼いた馬肉両方を味わっていただきたいですね。
其々まったく違う美味しさがあるのでそれを味わってほしいです。
そういう意味では、「刺身とお寿司」と「グリル・鉄板焼き(三茶では焼肉)」ですね。
馬肉は火を通すと、旨味が強くなり、より美味しくなる部位もありますので、そこも楽しんで頂きたいです。
ただ、楽しい時間を過ごしてもらえるなら、好きなものを食べて頂くのが一番かなと思っています。
うまえびすにいる時間がお客様にとって「ハッピーな時間」になっていれば嬉しいですね。

強いて言うならこれだけは!っていうオススメはありますか?

山本 孝司さん

グリルの3種盛り合わせ(三軒茶屋店では焼肉5種盛り合わせ)でしょうか。
上バラとサーロインとハラミ。日によってはヒレをお出ししています。
ぜひ食べ比べていただいて味の違いを感じていただければ。

やっぱり食べ比べがおすすめですか?

山本 孝司さん

はい。どれも美味しいのですが、やっぱりそれぞれ好みもあるし味わいも変わってくるので色々食べ比べていただければと思います。

その中でも1番のオススメは?

山本 孝司さん

いやー。
サーロインとハラミとヒレですね。

3つ言ってますよ!
1番じゃないじゃないですか(笑)

山本 孝司さん

(笑)
1番はむずかしいですね。
1番はヒレかハラミです!
あ、また2つですね。
まぁ、気になったのを食べていただければありがたいです。

ちなみに馬刺しの醤油って甘いじゃないですか?
あれってなぜですか?

山本 孝司さん

いろいろ説はありますが、九州は焼酎が好んで飲まれるので、糖分のない辛口の焼酎に合わせるのもあり、甘口の醤油を作っているという風にも聞いたことがあります。

なるほど。
そして、馬のグリルも美味しそうですね。

山本 孝司さん

とてもウマいですよ。
ただ、焼き(グリル)は火加減が命で、三軒茶屋店ではお客様が焼くため、最初に焼き方をレクチャーしたり、壁に焼き方の説明を記載したりと焼き加減の伝達を特に気を使っています。
過去に友人が私が焼く時と自分の焼いた時の差が凄すぎる。とびっくりしたくらい。それ程の差はでます。
恵比寿店はお店側が焼くので、まだ最高の状態でお出ししています!

ますます食べたくなってきました!
グリルはやっぱり塩で頂く感じでしょうか?

山本 孝司さん

もちろん塩も美味しいです。塩と、スパイシー塩、あとはオリジナルのタレをお出ししております。
酢のタレ、大葉とごまとオリーブオイルのタレ。個人的には酢ベースのタレがサッパリしていていちばん好きです。
馬肉に合わせるために開発されたタレなので、本当に馬肉によく合います。

THE 日本のマリアージュ

お酒との相性も馬肉は良さそうですね。

山本 孝司さん

そうですね。
特にうちは日本のお酒に特化しています。日本のお酒の造り手さん。実はかなり進んでいるんですよ。
ワインも昔と比べとても美味しいです。馬刺しは九州が本場という事もあり、取り揃えているのは九州のお酒が多いのですが、基本は好きなお酒を飲んで楽しんでもらいたいので、日本酒やワイン、梅酒や果実酒等も取り扱っています。
ご縁のある酒蔵や作り手さん等は見にいったり、話を聞いたりしますが、皆さん当たり前なのですが、とてもしっかりこだわりを持ってらっしゃいます。
そんな皆さんの拘りを私たちが伝えていければいいなと思っています。

最後に、今後の展望をお聞かせください。

山本 孝司さん

出店のコンセプトが、「自分たちが行きたくなるようなワクワクするようなお店づくり。」なので、面白いお店をいろんな地域に出店していきたいと考えています。
15坪とか20坪くらいのお店を先ずはちょっとずつ増やしていきたいですね。

馬肉に拘らず、お客様が楽しんでもらえるお店創りをしていきたいです。
ただ次の業態は、馬業態やりたいなぁと思っていますが。
結局、馬肉大好きなんです(笑)
ご縁がある人と、ご縁がある場所(地域)で私達らしいお店を展開していきたいです。

そちらの業態もとても気になりますね!
今日は本当にありがとうございました。

山本 孝司さん

ありがとうございました。

右:山本孝司さん
左:バーボンなつき

店長さんのおすすめ

ちなみに、店長さんにうまえびすおすすめの料理を聞くと、いい笑顔で「やっぱり寿司を食べて、グリル。」と答えて頂きました。

恵比寿のうまえびすで、馬肉の奥深さを堪能してみては如何でしょうか?

日本のお酒と馬肉料理 うまえびす

住所
東京都渋谷区恵比寿4-9-9 恵比寿Kビル 1F
電話番号
03-6432-5640
URL
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13188572/

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この記事の執筆者

グルメブロガー バーボンなつき

将来の夢は「板前」から始まりました。
それなのになぜかSE・一般事務・経理を経験。
しかし飲食への熱い思いは留まることがなく、エンゲル係数が高い生活へ。
作る、見る、食べる、食べてもらうことが好き。

キャッチコピーは【胃の中に入るものは何でも好き。】
しかしピーマンは食べられません。