ニューアメリカ料理

ミシュラン2つ星の実力派レストラン「シングルスレッド(Single Thread)」でカイル・コノートン氏の料理を頂く

和食が世界中で注目されているとは効いていましたが、ここまでとは思ってもいませんでした。アカヌマです。

シングルスレッドファーム – Single Thread Farm-Restaurant-Inn

カリフォルニアワインツアーの夕食はオープンして一年足らずでミシュラン2つ星に輝き、もうすぐ全米ナンバーワンになるのでは!?と、注目されているレストラン。シングルスレッド – Single Thread です。

Farm-Restaurant-Inn と書かれている通り、Single Thread では畑と牧場、そして宿泊施設の経営をしています。

米国でもメディア等で超話題の人気レストランです。
予約はなかなか取れないお店なのですが、今回同行した友人のお兄さんがオーナーシェフのカイル・コノートン氏とお知り合いということで予約することが出来ました。

カイル・コノートン氏

カイル・コノートン氏は北海道のザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ内にあるミシュラン2つ星のレストラン「ミシェル・ブラス トーヤ ジャポン」で経験を積み、英国のミシュラン3ッ星レストラン「ザ・ファット・ダッグ」でヘッドシェフを努めたあとに、カリフォルニア州ソノマ群ヒールズバーグで2016年にカティナ夫人とともに「シングル・スレッド」を作られたそうです。

日本に住んでいたこともあり、今回のメニューもだいぶ「和食」のエッセンスが盛り込まれておりました。

New American cuisine(ニューアメリカンキュイジーニュ)

ちなみに、シングルスレッドのようなお店で出されている料理はニューアメリカ料理という新しいジャンルの料理みたいです。

米国版のwikipedia によるとニューアメリカ料理の定義ははっきりとはしていませんが、フレンチやアジアの影響を受けて、地産地消や旬に拘った食材やオーガニック食材を使う料理のことを言うそうです。

さて、そんなシングル・スレッド。提供された料理の数々をご紹介します。

Welcome Drink(ウェルカムドリンク)

先ずはオープンキッチンが見える入り口ウェルカムドリンクの「ほうじ茶」が振る舞われました。
ごくごくと行けてしまういい感じの温さです。石田三成が小僧の頃、突然やってきた豊臣秀吉に「喉が渇いた」と言われて温いお茶をまずは出したというエピソードを無駄に思い出しました。

そして、蜂蜜が入っているので、甘いです。甘いほうじ茶。初めて飲みました。

Appetizer(前菜)

先ず、この見た目が圧巻の前菜は席につくと既に用意されていました。
実はほうじ茶を飲みながら結構長い間待たされてしまったのはこちらの前菜のセッティングが終わっていなかったからなのかもしれません。

前菜からして、既に和食のテイストたっぷりです。

宮崎県産の和牛。ビーツと梅干し。タイの昆布締め。鯖には味噌のジュレ。カンパチにはゆずゼリー。豆腐パンナコッタ。イワシ。ブロッコリーの胡麻和え。ミル貝。熊本県産の牡蠣。

まるで創作和食屋さんにきたかのような前菜の数々です。そして、それぞれの味付けが実に繊細です。

この素晴らしい前菜の数々がシングルスレッドというお店の特徴を表しているかもしれません。繊細で、見た目が美しく、和の文化が多大に取り入れられて洋と融合しています。

和食に洋食を取り入れた食文化と、洋食に和食を取り入れた食文化がこうも違うものなのかと思い知らされました。

卵料理も前菜に。

キャビアが乗っているほうはシャンパンバターソースの酸味が少ないような味わいの濃厚バターの茶碗蒸し。
初めて食べる旨味。これは面白い料理です。

Mad Fritz Beer

乾杯はナパ・ヴァレーのクラフトビールで行いました。

ホワイトエール系の爽やかでややスパイシーなビールはベルギーのヒューガルデンホワイトをもう少しスッキリさせたような味わいでした。

 

前菜を一通り食べ終わった頃から料理が次々と運ばれてきます。

HOUSE MADE TOFU

Heirloom Tomatoes , Jimmy Nardello Pepper, Saikyo Miso

自家製の豆腐です。メチャクチャ糖度が高いトマトにガーリックと豆腐の食感のコラボが素晴らしいです。

NORWEGIAN KING CRAB

Kabocha Pumplin , Yuba, kaffir Lime, and Kanu Miso

ノルウェー産の蟹です。メニューに Kani Miso  と書いてあるのがなんだか素敵。
ソースは泡です。エスプーマでしょうか。繊細で柔らかく複雑味がある味わいと、蟹がベストマッチ。

WILD KING SALMON “IBUSHI-GIN”

Shio koji Vinagrette , Char Roe , and Myoga

まさかカリフォルニアに来て「いぶし銀」という単語に出会えるとは思いませんでした。

塩麹を使ったヴィネグレットソース(フランス料理で使われるサラダドレッシング)なんて、和食とフランス料理の完全なる融合でめちゃくちゃ面白いです。
一口で食べるとイクラとサーモン。いろいろな味が一気に楽しめます。

ちなみに、いぶし銀の意味は御存知の通り「見た目の華やかさはないが実力や魅力があるもの。」

POACHED FOIE GRAS

Tea of Last Year’s Tomatoes , Tokyo Turnips , and Their Greens

フォアグラです、トマトと東京のカブ。野菜とフォアグラのマリアージュです。

フォアグラもかなり繊細な味付けで、初めて食べる味わいが口の中に広がりました。

初めて熟成寿司の牡蠣を食べた時のような今まで食べたことのない表現しづらい食感が口の中に広がります。塩がかなり強目の印象がありました。
これはもう一度食べてみたいです。

BLACK COD #FUKKURA-SAN#

Broth of Ember Grilled Cod Bones and Saikyo Miso

ここで土鍋料理の登場です。

タラと沢山のお野菜が入っています。

運ばれてきてからソースをかけてもらいます。

この演出がなんとも素晴らしいです。

西京味噌のソースは焼き魚はもちろん、野菜とも絶妙にマッチします。
よく知っている味のはずなのに新食感が楽しめました。

DUCLAIR DUCK FROM THE HEARTH

Chingensai , Huckleberry , Kamo Nasu , and  Chanterelle Mushuroom

鴨肉ですが、まるで牛肉のような柔らかさと臭みのないストレートな旨味が感じられます。
ベリー系のソースがよく肉に合いますが、甘味やちょっとスモーキーな食感も感じられます。サクサクとした食感はのものが何だったのかちょっとわからなかったですが、一気に色々と食べると口の中が幸せになります。

全体的に量が多かったですが、これはもうちょっと食べたかったですね(笑)

SONOMA GRAINS

Matsutake Mushroom , Kasu-Zuke, Fano Verde Beignet, Hearts of the Duck, and Herbs from the Garden

お米料理です。

ココでもソースの演出があります。

松茸の香りがふわっと香るリゾット風のお米料理です。ハーブの香りも色々としますが、松茸は全く負けていません。
ソースは肉系の濃厚ソース。このソースも余りよそでは食べたことがない面白いソースでした。

ELDERFLOWER GRANITE

Poached Quince and Pinot Tapioca

タピオカが入ったアイスです。これまた独創的でした。
メニュー名にあるようにエルダーフラワーが入っているのでしょうか?
そもそもエルダーフラワーを食べたことがないので、どんな味がするのかわかりませんが、「自然の万能薬」と言われるエルダーフラワーのデザートだとすると健康を考えて作られた素晴らしいコース料理ですね。

BLACK SUGAR ICE CREAM

Apple Puree, Pumpkin Cake, and Fig Compote

これまたかなり独特のデザインのスイーツが運ばれてきました。

普段甘いものは余り食べないのですが、全てついつい食べてしまいます。

黒糖のアイスも林檎のピューレも甘いはずなのに甘すぎないのでペロッと行けてしまいます。

WAGASHI

Yuzu Caramel with Almond Praline
Butternut Squash
Citrus Lace

〆は和菓子です。
卵に見えるのはチョコレートで、そのまま食べることが出来ます。

見た目も味も素晴らしい料理の数々ですっかりお腹は満たされました。

 

ちなみに本日飲んだワインたちです。カリフォルニア・ワインを中心に素晴らしいワインをいただきました、。

Kistler Stone Flat Vineyard Sonoma Coast 2014  Chardonnay
キスラー ストーンフラットヴィンヤード ソノマ・コースト 2014 シャルドネ

昼間にキスラーに訪問したのもあって、一本目のワインはキスラーからスタートしました。
バタートーストの香りや強いミネラルを感じることが出来るワインでした。

KOSTA BROWNE RUSSIAN RIVER VALLEY Pinot Noir 2007
コスタブラウン ルシアンリババレー ピノ・ノワール 2007

バランスが良くて芳醇。ピノ・ノワールなのに、ちょっと濃い目の余韻が楽しめるワインでした。

Mount Eden Cabernet Sauvignon 1980
マウントエデン カベルネ・ソーヴィニヨン 1980

僕が生まれる前のワインですね。
もちろん熟成されてシメジ感が出ていました。黒胡椒のようなスパイシーさも感じられて熟成のカベルネをゆっくりと楽しめました。

RIDGE DUSI RANCH ZINFANDEL 1995
リッジ ジンファンデル 1995

〆はリッジのジンファンデルです。
熟成しないと言われているジンファンデルの22年モノですが、やっぱりリッジは素晴らしい作り手なのでしょう。
しっかりと旨味があって、梅紫蘇系の味わいに変化していました。これは和食に合いそうなワインです。

シングルスレッドの魅力

ワイン通をうならせるワインリスト(僕の友人はもっとワインの種類がほしいと言ってましたが・・・)と、素晴らしく独創的な料理の数々。そして、素晴らしいサービス。

オープンして1年でミシュランで星が2つついて、来年は三星になると噂されているのがよくわかるレストランでした。

ニューアメリカ料理という僕にとっては新しく食べたことがない料理でしたが、実に独創的で、欧米料理にこれでもかってくらい和食文化を融合させた料理の数々です。
塩麹や味噌、粕漬けといった日本に昔から伝統的にある発酵文化をうまくフレンチと融合させているのですが、これが驚くほどマッチしています。

そして料理によっては今まで食べたことがない食感や味わいを味わわせてくれるレストランです。

世界でも注目されることになるであろう名店に伺えたことに心から感謝します。

ごちそうさまでした。

SingleThread Farm - Restaurant

住所
131 North Street, Healdsburg, CA 95448
URL
https://www.singlethreadfarms.com/

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この記事の執筆者

FOODee編集長 アカヌマカズヤ

FOODee編集長 アカヌマカズヤ

FOODee編集長。フードブロガー。
株式会社BNF 代表取締役。
元IT会社の経営者。
熟成寿司専門店 優雅、Cafe & BAR BellB の経営、飲食業界専門のクラウドファンディング Foobee の経営。

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